今年2022年に創立20周年となる(有)ナレッジプラザ。ドラッカーのマネジメントをベースに「ビジネス塾」を道内外で開催してきた。コロナ下により、全編をオンライン形式に切り替えることで、全国各地からも参加できるようになった。今回、この20周年を記念して特別企画が開催。第一弾は「レジェンド実践者対談1」として十勝バス(株)代表取締役社長である野村文吾さんが登壇。帯広会場はリアルのホテルで。同時にオンライン配信され、札幌をはじめ東京など全国の会員が画面越しに学んだ。
野村社長の演題は「イノベーションの前に志あり〜奇跡のバス会社・十勝バスが起こしたイノベーション」。もうすぐ100年を迎える老舗バス会社が、どのようにV字復活を遂げたのかについて語っていただいた。
野村文吾(のむら・ぶんご)さん。1963(昭和38)年、帯広市生まれ。函館ラ・サール高、小樽商科大卒。国土計画(現西武ホールディングス)を経て、1998年、父親が経営する十勝バスに入社。2003年から現職。帯広商工会議所副会頭、北海道バス協会理事。
十勝地区の交通インフラを支えてきた十勝バスだが、マイカーの普及や人口減少などで利用客数は年々減少。2000年代にはピーク時の2割以下にまで落ち込む。厳しい経営状況がつづいた。しかし、2011年。約40年ぶりに利用客数を増やし、路線バスの運賃収入を増加に転じた。その歩みを語ってくれた。
ドラッカーの原理原則を学び、実践に取り入れ成功したポイントとして「小さく行動を開始する」「イノベーションとは、すでにあるものの組み合わせである」といった点をあげていた。
「恩送り(おんくり)」という言葉を紹介し、「地元への誇り」を取り戻すために仕事をするという十勝バス・野村社長。予定の2時間を超える熱弁に多くの参加者が聞き入っているようすが伝わってきたセミナーだった。
ナレッジプラザ20周年特別企画。「レジェンド実践者対談2」は7月4日(月)開催。登壇者はプルデンシャル生命保険(株)の高塚伸志さんだ。19時〜21時。セルフマネジメントについての学びが得られる。
hanamaru@hki
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