父の会社の経営再建を通じ、孤独な経営者の力になりたい。知られざる財務・金融・相続・M&Aに関するコンサルティングの手法とは〜村木宏彰行政書士事務所 村木宏彰

村木宏彰行政書士事務所 代表

村木宏彰

 

昭和38年、札幌市生まれ。

中央大卒、教育・土木建築業界を経験後、

財務系コンサルティング会社を経て独立。

中小企業の監査役・顧問となるほか、

各種団体の理事など拝命多数。

 

父の会社の再建に携わるも

 

仕事の柱は経営者のお手伝いです。いわゆるコンサルティングをしています。得意分野は、財務・金融・相続に関すること。中小企業のM&Aの相談も受けています。

この業界に入ったきっかけについてお話します。わたしは札幌南高校から中央大学の法学部へ進み、弁護士試験を目指していました。大学卒業後も予備校や塾の講師などをしながら勉強をつづけていました。しかし、30歳を目前に方向転換をすることにし、父が経営する札幌の土木会社に入ることになったのです。

わたしの父は建設会社を経営していました。わたしが入社した段階では、もう、瀕死の状態でした。バブル期に仕込んでいた土地があり、簿価で7億円とか8億円でした。しかし実際の売買価格では7,000〜8,000万円と1/10にまで下がっていました。銀行も貸し付けに関して、厳しくなってきました。BSシートでは合っているように見えますが、実際はそうではない。債務超過の会社でした。

そこで、どうするか。知人などにも相談し力になっていただき、斬新なスキームを考えました。同時に再建計画書をつくりました。今から16年くらい前のことです。

銀行からもうお金は貸せないと宣言されました。その時、わたしが作成した再建計画を提出。銀行側は「この計画でうまくいくならば、あなたが保証のハンコを押してください」ということになったのです。家族間で、もめたり大変でした。

最終的にはハンコを押しました。その間、貯めていた教育資金も会社に投入。しかし、焼け石に水。結果、ドラスティックにやるしかないという結論に至りました。

 

 

「デット・エクイティ・スワップ」(債券の株式化)という手法をとることにしたのです。これは、負債を資本に変えるというやり方です。

まず、サービサー(債券回収会社)に債券を売却します。サービサーはそれをわたしに販売します。このことによって、大株主である経営者(父)に責任をとらせることができ、わたしに新たな経営権を移すということができるのです。この後、会社は減資します。するとこれまでの負債が消え、新しい経営者のもと、会社は再出発できるのです。

これはかつてダイエーが1回目に再建した時に使われた手法です。

事業が調子のいい時はみんな経営者にすり寄ってきます。しかし、悪くなった時に経営者は頼れる人がいるか。中小企業の経営者にはそのような人はいないんです。損得でつきあっている人は逃げていくし、経営者自身は窮状を言えなかったり、ヘンに公言すると自分の信用不安を招いてしまいます。

「中小企業の経営者は非常に孤独なのだ」と、いうことをこの時、身にしみて知ったのでした。最終的にわたしは親父とたもとを分つて、その後、会社は倒産しました。

 

 

このような親父の姿を見ていて、自分のつたない経験ではあるけれど会社再建に活かそう思いました。親父は助けることができなかった。けれど、こういう孤独な経営者を一人でも少なくしたい。力になりたいと、こころの底から思いました。

 

 

 

 

資材メーカーでの再建指導

 

このような経験の元、コンサルティング会社に転職することにしました。サテライト・コンサルティング・パートナーズ東京という会社です。ここに12年間在籍していました。この会社は困った状態に陥った会社の再生をするのが主な任務の会社です。

 

 

上手く再生できた事例を紹介します。

秋田の会社で、資材メーカーです。地元の再生支援協議会からコンサルティング会社に依頼された案件でした。この会社は3期連続の赤字。15億円の売上が3億円程度に下がって瀕死の状態でした。事業の中身を精査してほしいという依頼でした。

基本的には「なんとか良くしたい」という視点で見ます。財務に関する実態純資産と正常収益力の把握が最初の仕事。この調査をふまえて、再生計画書を作成します。じり貧の会社ではありましたが、可能性はあった。震災特需が見込まれることもあり、ムダやムリを改善すればいけると。トータル3ヶ月くらいの日数を使って計画書にまとめあげていきました。

具体的には、資産関係を含めたありとあらゆる資料を出してもらって、その上でヒアリングをしていきます。工場などの拠点があれば、中も見せてもらいます。得意先の調査もします。取引先の見直しも行います。取引先セグメントごとの利益率を分解して、選択と集中を再度チェックするのです。改善できる部分があれば、改善していきます。もし、不可能であれば、取引の交渉や中止をします。

現状を調べ、問題点を抽出し、改善策を練り、改善効果を予測します。アクションプランでは、中項目・小項目でどういった動きをしなければいけないのか。なおかつ、誰が中心となって、誰がサブで、いつまでに実行するかを決めないとできないのです。こういったことをスケジュール表に落とし込んだものをつくります。

計画は依頼主の会社の人とわれわれコンサルティングのチームでつくりあげていきます。同時に、銀行に説明するための資料も作成しました。

この会社は幸いなことに、計画実行以降、5期連続の黒字になりました。計画書にある数字以上の業績を上げることができました。さまざまな施策をきちんとやった結果です。工場での人の配置を変える、モノの場所を変えるなど、ムダやムラを小さく細かく改善していった成果が出ました。

 

 

わたしの価値としては、内部の人間ではない第3者の客観的な立場だから見えることがあることです。その業種に関しては相手がプロですが、業種・業態を横断しての原理原則があって、本人たちは気がついていない、あるいは、知っていても忘れてしまっていることなどを指摘できます。

数字を見ていて、違和感を感じる部分があります。そのあたりはこれまでの経験が活きています。同業他社との数値を比較することでわかることがあります。タテヨコから解きほぐして、素人的にこんなことできないの?とヒントとなる質問をします。これはコーチングの手法を使います。ヒントを出して、解決策を引き出します。このような進め方をしています。

この秋田の会社との契約は終了したのですが、個人としてフォローしてほしいという依頼があり、わたしは「監査役」として今もサポートしています。

 

 

会社の整理と遺産相続案件

 

札幌で賃貸マンションをあちこちで持っていた会社がありました。ワンマン社長が急死したのです。社長の長女がわたしの友人という関係で、お手伝いを開始しました。

銀行サイドやRCC(整理回収機構)などとかけあって、いい物件だけを精査して残しました。描いたスキームどおり、家族の体面も保ちながら売却して負債を減らしていくようなことをしました。2年間くらいかかりました。

相続関係も士業の知人たちに協力してもらい無事に終了。家族や関係者みなが喜んでもらえる結果になりました。

 

 

現在は、個人事務所をメインにフリーで悩める経営者のサポートをしています。建設・不動産・飲食・分野については経験もあり、有効なアドバイスができるかと思います。

ミーティングに参加してほしいといった単発の依頼もあります。会議のあり方・目的・ゴールなど、基本的なことを明確にすることで成果が変わってきます。数ヶ月間のプロジェクトをまるごと引き受けたりもします。社長補佐のような感じで動いたこともあります。月額数万円の低予算フィーでした。

所属している勉強会や仕事上の協力者などから、医者や弁護士、会計士さんなど人脈は多いと自負しています。経営者の人で、なにか困ったことが起きた。あるいは、悩んでいるがどこに相談したらいいのかわからない。

そんな人はぜひ、ご一報いただければ、役に立てられると思っています。    

 

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